造成断面図の作成
 
 造成縦断図(断面図や立面図も)を作成する際の、個人的なテクニックを紹介します(VW8.-では内部精度が低いため、拡大しすぎるとフリーズしますが、VW9.-以降ではその心配もなく行えます)。
 操作の概要は、基本となる平面図を作図する断面図ファイルに「ファイル共有」で取り込み、その平面図のレイヤーを新たなレイヤーに「レイヤリンク(2次元図形を表示)」して、このロックを解除して、グループ化します。これで出来た平面図の角度を回転させて位置を調整し、これを下敷きに造成図(断面図または立面図)を作成する方法です。こうすることにより、平面図の変更を即座に(ファイル共有再参照)断面図の下敷きに反映させることが可能になります。
  • 新規(又はフォーマットの作成された)にVWを開き、平面図に対して「ファイル|ファイル共有」を選択して、Planを選択し、対象となるレイヤーを参照(オプションは「手動で」に設定した方が使いやすいと思います)します。
  • つぎに、新たにレイヤを作成して「階層|レイヤリンク指定」し、各断面図を作成するのに必要な参照レイヤ(斜体文字)を選択します(オプションの「二次元図面を表示」をクリック)。
  • 作成されたレイヤリンクを全て選択し、ロックを解除して一つのグループにして作成する断面位置が水平になるように回転させます。後はこのレイヤーのカラーを薄い色に設定し、縮尺を作成する断面に合わせて、カラーレイヤ表示にして「画面登録」で、断面図のレイアウトと作成する断面及びレイヤリンクのレイヤを表示させて断面図を作成します。
  • 造成縦断図の様に同一方向に断面図を作成する場合は、レイヤリンクの図形だけを上下に動かして、簡単に断面図を作成することが出来ます。
  • また、コンタ(等高線)の線形を試行錯誤(Planを修正して、「ファイル共有」から「ファイルを再参照」すると、レイヤリンクに修正が反映される)しながら断面図を作ることも出来ます。
 
  • レイヤリンクの平面図を下書きに現況図断面図及び計画断面図を作成し、切土及び盛土部部分に多角形を作成して、任意のハッチングや模様を設定します。

  • 各段面の面積を算出する場合(特に三斜等面積根拠を作成しない場合)は、リソースパレットから「AGcom」ファイルを開き“計測com”コマンドパレット読み込みます。「数量」等の面積表示用の新しいクラス(計測する図形と同一のレイヤーにしか面積を表示できません)を作成して、そのクラスの状態で計測する多角形を選択し“計測com”内の‘/面積00’等のコマンドを実行(ダブルクリック)し(コマンド名右側の「0」は、計測する小数点以下の桁数を示します)、その後文字を配置する場所をクリックします(例えば盛土は図形の上側、切土は図形の下側等)。

  • 全ての面積を書き出したら「B数量support|a数量計算」内のEx「2土量計算」を開き、“in”シート入力表に‘測点名’‘距離’(前の測点からの距離)を入力します。
  • その後、先程作成した断面図の各測点の面積を‘切土’又は‘盛土’に入力します(入力欄が足らない場合は、列を挿入して‘切土断面積’又は‘盛土断面積’の計算式を修正してください)。
  • 断面積の数値を入力(タイトル及び土の補正値を確認してください)すると、‘1土量’シートに造成土量が計算され、“2数量”シートに終了の根拠が作成されます。
  • 造成断面図に切盛土量を表示するには“to断面”シートの対象部分をコピーして、断面図にペースとし、各枠をそれぞれグループ化して断面図にレイアウトします。